FIRE(ファイア)とは、Financial Independence Retire Earlyの略で「経済的自立早期退職」といういみで、端的にいえば「早期退職して、お金のために働くことを止め、自分を解放する」という人生設計です。
欧米の20〜30代の間で「FIRE」と呼ばれる早期リタイアがムーブメントになっています。若い年齢でのリタイアと聞くと多額の貯蓄が必要なイメージがありますが、FIREは誰でもめざすことが可能な概念として注目されています。
参考文献『FIRE 最強の早期リタイア術』(ダイヤモンド社)クリスティー・シェン&プライス・リャン著より
日本早期リタイアと欧米FIREの違い
コロナ渦の影響もあり、リモートワークの普及で働く場所と、勤務形態が急激に変化しています。
今までと違った働き方の選択肢が増えたことで、定年まで勤務するという日本の常識も、変えて人生設計を改めて考えてみたい人も多いのではないでしょうか。
そこで働き方の一つのヒントになるのが、欧米で流行している「FIRE」です。
なんとなく、お金に余裕がある富裕層だけが実現できる悠々自適の生活というイメージを抱く人も多いのではないでしょうか。
過去の日本の早期リタイアとFIREが違うのは、投資やビジネスで成功した数%のひとだけではなく
FIREは、豪邸や高級車を購入することではなく、節約しながらプチ贅沢な生活を送ることです。
FIRE後も簡単にできる投資の収益を得ることで、経済的自立をめざしています。
アメリカで起こったFIREは、今では欧州も含めてグローバルな広がりを見せています。
実践する著名なブロガーも多く登場し、ニューヨーク・タイムズやBBCなど多数メディアで取り上げられ、関連情報を有志で共有するコミュニティサイト(「FIREhub.eu」「MILLENNIAL REVOLUTION」)は多くの支持を集めています。
目的は豊かな人生設計を自分で作りあげていくという共通認識が背景にあります。
ぷちFIREに必要なお金
当然、家族構成によって違いがありますが、ぷちFIREでは、3,000~5,000万円、 FIREでは7,000万円~1億円といわれているます。
FIRE実践者の間で一つの定番となっているのが「年間支出の25倍」だそうです。
ちなみに我が家ですと300万円/年×25倍=7,500万円になります。
ぷちFIREであれば、副収入が15万/月と考えれば、3,250万円になります。
ざっくり3,000万円とすれば、なんだか達成できそうな目標です。
早期リタイアの鍵となる投資
FIREの第一人者であるグラント・サバティエ氏は、目標額達成に向けて、
住居費や交通費、食費などの大きな支出の節約を推奨しています。
ただ「支出を切り詰めるより収入を増やす方が影響力は大きい」として過度な倹約より、
早い時期からできるだけ多くのお金を投資に回すことを勧めています。
彼が説いているのは、複利効果を期待して、なるべく若いうちから長期間投資を続けるという方法。
また米国市場の成長に乗るかたちでインデックスファンドに投資し、
できる限り投資収益には手をつけないことを自著で推奨しています。
このようにFIRE実践者に共通するのは、早期リタイアのためには収入を最大化するだけでなく、
その近道として資産運用の重要性を指摘している点です。
FIRE MOVEMENTへの準備
1.FIREとはなにかを知る
投資資産を十分にためて、もう働く必要がなく自分の自由な人生を生きていく
スタイルです。
会社員が達成するためには節約を徹底的にして支出を抑える必要があります。
2.4%ルールとは何かを知る
FIREの目標金額は。年間支出の25倍が一つの目安とされています。
投資金額から毎年4%を引き出して使ってしまっても
基本的には資金が底を尽きることはないとう研究があります。
3.投資と投機の違いを知る
投資には絶対もうかる保証はありませんが、世界経済に分散された
インデックスファンドに投資することで、何十年と長期の視点で見た時には
高い確率で資産を増やすことが出来ます。
4.自分の支出を把握する
まず、自分の家計をよく調べ、どの程度あれば満足するのか
年間の支出を把握することが大切です。
5.あと何年働くのか考える
収入-支出=貯金:この貯金額をいかに増やすかが
リタイアメントの時期を早めてくれます。
6.緊急時の資産をつくる
投資にまわさず、いざ何かのために使えるお金を生活費として、
約6か月分をためておく。
7.投資を始める
①確定拠出年金(iDeCo):iDeCoを使えば個人でもはじめられる。
投資先は分散されているインデックスファンドよいです。
②つみたてNISA:年間40万円まで、20年間の運用益を非課税にできる。
インデックスファンド、ETFを選び定期的な投資もよい。
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